DIAGNOSIS

診療内容

関節痛

  • #整形外科

「関節痛」について

肩、肘、手首、膝、足首など、体にはたくさんの関節があり、これらの部位がスムーズに動くことで私たちの日常動作が可能になっています。しかし、関節痛が発生すると、痛みが生じるために基本的な動作すら困難になり、日常生活に支障をきたすことがあります。関節痛は、多くの場合、関節を保護し衝撃を吸収する役割を果たす軟骨や骨が磨り減ったり変形したりすることで引き起こされます。特に足の関節を使う動作、例えば歩く、しゃがむ、正座する、あぐらをかくといった動作が痛みで制限されると、生活の質(QOL)は大きく低下します。関節痛の中でも、特に頻繁に痛みを訴える部位としては膝が挙げられます。

 

「膝関節痛」について

膝関節痛を引き起こす一般的な原因として、変形性膝関節症が挙げられます。この状態では、膝関節の軟骨が老化や摩耗により弱くなり、さらに筋肉の衰えが加わり、痛みはさらに増加します。膝関節痛の治療法は患者の症状や原因によって異なりますが、大まかに「非手術療法」と「手術療法」の2つに分けられます。

「非手術療法」

まず最初に試みられる治療法で、薬物療法、物理療法、リハビリテーションが主な手段です。薬物療法では、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)や鎮痛薬が用いられ、痛みを抑制します。物理療法では、冷却パックや温熱療法などが使用されます。さらに、リハビリテーションでは、専門的なエクササイズを通じて筋力を増強し、関節の可動域を向上させ、痛みを軽減することを目指します。

「手術療法」

非手術療法で十分な効果が得られない場合や症状が重度の場合に適応されます。具体的な手術の種類は症状によるが、例えば半月板損傷では関節鏡による手術が行われ、変形性膝関節症の重度の場合では人工膝関節置換術が行われます。膝関節痛の治療法は病状や生活習慣、年齢などの患者の状況により最適なものが選択されます。したがって、適切な治療法を選ぶためには、医師との詳しい相談が必要となります。

 

 

 

変形性膝関節症について

変形性膝関節症は、膝関節の軟骨が磨り減り、関節炎や変形が起こり、膝関節痛と膝の水がたまるといった症状が現れる疾患です。また、肥満や遺伝素因も影響を及ぼす可能性がありますが、主な原因は軟骨の老化であり、年齢とともにリスクは増加します。治療法は主に「保存療法」と「手術療法」の2つに分けられます。

「保存療法」

手術を避け、痛みを和らげることを主目的とした治療です。まず、内服薬や外用薬の使用により、痛みを抑えることが試みられます。また、膝関節内へのヒアルロン酸注射が行われ、関節の動きを滑らかにし、痛みを軽減します。さらに、太ももや膝周りの筋肉を鍛えることによって、関節への負担を軽減します。これは、筋肉が強ければ関節を保護する役割を果たすためです。さらに物理療法、つまりホットパックや低周波療法なども用いられます。足底板や膝装具を使用し、関節を保護する方法も試みられます。

「手術療法」

保存療法で改善が見られない場合や、症状が進行した場合に適用されます。関節鏡手術では、カメラを用いて関節内を確認しながら、骨棘を除去します。高位脛骨骨切り術では、骨を切り、膝の内側にかかる負担を減らします。最終的な選択肢として、人工膝関節置換術があります。これは、痛みの原因となる部分を人工の関節に置き換える手術です。それぞれの治療法は、患者さんの症状や生活状況、希望により選択されます。専門医とのコミュニケーションを通じて最適な治療法を選択することが重要です。

 

変形性膝関節症の治療について

変形性膝関節症の治療方法には、「保存療法」(手術によらない治療)と「手術療法」があります。変形性膝関節症の治療法は大きく分けて「保存療法」と「手術療法」の2つがあります。 「保存療法」は手術を行わずに症状の改善を目指す方法で、内服薬や外用薬を使って痛みを和らげたり、膝関節内へのヒアルロン酸注射などを行います。また、太ももや膝周りの筋肉を強化することで、関節の負担を減らす運動療法も重要です。その他にも、ホットパックや低周波療法などの物理療法、あるいは足底板や膝装具の使用、支持装具(一本杖、松葉杖、歩行器など)による負担軽減が含まれます。 一方、「手術療法」は保存療法で十分な改善が見られない場合に検討されます。関節鏡(内視鏡)手術では、骨棘(骨のとげ)を取り除くことで痛みを緩和します。また、高位脛骨骨切り術は、骨を切り直して膝の内側にかかる負担を軽減します。さらに、人工膝関節置換術では、変形した部分を人工の部品で置き換えて痛みを緩和し、関節の機能を回復します。 変形性膝関節症の治療法は症状の程度や個々の生活状況により異なりますので、専門医との詳しい相談を行うことが重要です。