ニキビ
- #皮膚科
ニキビ
ニキビは尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)と呼ばれる肌の疾患です。毛穴に詰まった皮脂を栄養にして「アクネ菌」が増殖して炎症をおこします。原因は精神的なストレス、不規則な食生活、便秘、ホルモンバランスの乱れなどさまざまです。悪化させると色素沈着を起こしたり、ニキビあとが残ったりすることがありますので早めに症状に合わせた治療をすることが大切です。
当科では症状に応じて「面疱圧出」も行なっています。
当科では症状に応じて「面疱圧出」も行なっています。
ニキビの原因
ニキビの主な原因は以下の通りです。
- 皮脂の過剰分泌 思春期やホルモンバランスの変化によって、皮脂腺が活発になり、皮脂の分泌が過剰になります。この皮脂が毛穴に詰まることで、ニキビが発生します。
- 毛穴の詰まり 皮脂に加えて、古い角質が毛穴にたまり、毛穴が閉塞します。この状態がニキビの原因となります。
- アクネ菌(Propionibacterium acnes) 毛穴に詰まった皮脂を栄養源として繁殖するアクネ菌が炎症を引き起こし、赤く腫れたニキビができることがあります。
- ホルモンバランスの変化 思春期の成長過程や月経周期、妊娠、またはストレスによるホルモンバランスの乱れが、皮脂の分泌を促進し、ニキビが悪化することがあります。
- 生活習慣 食生活や睡眠不足、ストレス、過剰な洗顔やスキンケアの方法がニキビを引き起こすことがあります。特に脂っこい食べ物や乳製品が原因となることもあります。
- 遺伝 ニキビは遺伝的要素が関係している場合もあります。親がニキビに悩まされている場合、子どももニキビができやすいことがあります。
ニキビの種類
- コメド(白ニキビ・黒ニキビ)
- 白ニキビ:毛穴が皮脂と角質で完全に塞がれて白い膿がたまった状態です。
- 黒ニキビ:毛穴が部分的に開き、皮脂が酸化して黒く見えるものです。
- 膿ニキビ(膿疱) 毛穴が炎症を起こし、膿がたまった赤く腫れたニキビです。
- 炎症ニキビ(膿瘍) 皮膚の深部にまで炎症が広がり、痛みを伴う大きな膿疱ができることがあります。
- 嚢胞性ニキビ 深部で膿がたまり、膿が膨らんだ大きなニキビになります。炎症がひどく、跡が残りやすいです。
ニキビの治療法
ニキビの治療法は、症状の程度やタイプによって異なります。
- 外用薬(局所治療)
- ベンゾイル過酸化物:アクネ菌の増殖を抑えるために使用されます。
- サリチル酸:毛穴の詰まりを解消し、角質を柔らかくする効果があります。
- 抗生物質クリーム(クレオシンなど):炎症を抑えるために使われます。
- レチノイド:皮膚のターンオーバーを促進し、毛穴をきれいに保つ効果があります。
- 内服薬(飲み薬)
- 抗生物質(ミノサイクリンなど):炎症を抑えるために服用することがあります。
- ホルモン治療(避妊薬など):女性の場合、ホルモンバランスを整えるために使用されることがあります。
- スキンケア
- 適切な洗顔:優しく洗顔し、皮膚を過剰に刺激しないようにすることが大切です。
- 保湿:乾燥すると皮脂分泌が増えることがあるため、軽い保湿が有効です。
- 油分の少ない化粧品の使用:油分の多い化粧品やスキンケア製品はニキビを悪化させることがあります。
- 医療処置
- 光治療:特定の波長の光を使ってアクネ菌を殺菌し、炎症を抑える方法です。
- ケミカルピーリング:化学薬品を使って古い角質を取り除き、毛穴の詰まりを防ぐ治療法です。
予防方法
- 規則正しい生活習慣
ストレス管理や睡眠を十分にとることがニキビの予防に繋がります。 - 食生活の改善
野菜や果物を多く取り入れ、過剰な脂肪分や糖分を控えめにすると良いです。 - 過剰な洗顔を避ける
洗顔は1日2回程度にし、強く擦らないように注意します。洗顔後は必ず保湿を行います。 - 触らない・いじらない
ニキビを触ったり、潰したりすると、炎症が悪化したり、跡が残りやすくなるので避けるようにしましょう。
ニキビの症状にお悩みの方は、四ツ木駅徒歩10分の、よつぎ整形外科・内科の皮膚科までお気軽にご相談ください。